札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。みなさんは今年の暑い夏をどのようにお過ごしでしょうか。夏バテしないためにもトマトを摂ると元気いっぱいになりますよ。今回はそんなトマトについて糖尿病内科医の立場から解説しようと思います。最後には私の考案した夏野菜を使ったヘルシーなレシピを紹介しますね。夏野菜の代表であるトマトは、その美味しさと多彩な調理方法で広く親しまれています。生で食べるのも良し、加熱しても美味しくいただけるトマトは、低カロリーでビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化作用のあるリコピンやβカロテンが豊富に含まれています。これにより、中性脂肪やコレステロールを下げる効果が期待できるため、健康志向の方におすすめです。
トマトが医師に愛される理由
「トマトが赤くなると医者が青くなる」という欧州の諺が示す通り、トマトには抗酸化作用のあるβカロテンやリコピン、ビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれており、健康に良い食品として知られています。医師を対象にしたある調査では、医師が「健康のために積極的に食べている食品」の1位がトマトであったことが報告されています。
トマトの栄養と効果
トマトは糖度が高く、ビタミンA、C、Kを含んでいます。特に注目されるのがリコピンの抗酸化作用で、これは老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を取り除く働きがあります。リコピンは熱に強いため、ソースなどにすると体内への吸収が良くなります。また、カリウムを多く含むトマトは、体内の余分なナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる効果があります。
2型糖尿病、心臓病、脳卒中の予防・改善
トマトを毎日食べることで、コレステロールや中性脂肪の値が改善されることが研究で示されています。リコピン、ビタミンC、フラボノイドなどの抗酸化作用が、2型糖尿病、心臓病、脳卒中の予防・改善に役立つとされています。
慢性炎症の抑制
トマトを食べることで炎症を抑え、特に肥満や過体重の人で改善効果が高いとする研究が発表されています。
脳卒中や心不全のリスク低減
トマトに含まれるリコピンは脳卒中のリスクを低減し、心不全患者の生存率を向上させることが報告されています。
がんのリスク低減
リコピンを多く含むトマトは、前立腺がんや乳がんなどのリスクを軽減する可能性があるとされています。
トマトとオリーブオイルの相乗効果
トマトをオリーブオイルで調理すると、リコピンの体内吸収が高まり、総コレステロール値が低下する効果が得られます。これは地中海式ダイエットの基本であり、心血管疾患の予防に役立つとされています。
まとめ
夏野菜は、血糖値の上昇を穏やかにし、コレステロールの吸収を抑え、余分な塩分を排出し、低カロリーなため、健康管理に最適です。トマトを中心とした夏野菜を積極的に摂取し、健康な生活を送りましょう。最後に管理栄養士の考案した夏野菜を使ったヘルシーレシピを紹介しますね。夏野菜は栄養価が高く、低カロリーで、彩り豊かな食材が多く揃っています。
- トマトとオリーブオイルのカポナータ
材料
- トマト(中サイズ3個)
- ナス(2本)
- ズッキーニ(1本)
- 玉ねぎ(1個)
- 赤パプリカ(1個)
- 黄色パプリカ(1個)
- オリーブオイル(大さじ2)
- にんにく(2片、みじん切り)
- バルサミコ酢(大さじ2)
- 塩・こしょう(適量)
- バジル(飾り用)
作り方
- トマト、ナス、ズッキーニ、玉ねぎ、パプリカを一口大に切ります。
- 大きなフライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくを炒めて香りを出します。
- 玉ねぎを加えて透明になるまで炒め、ナス、ズッキーニ、パプリカを加えてさらに炒めます。
- トマトを加えて全体がしんなりするまで炒め、バルサミコ酢、塩、こしょうで味を調えます。
- 最後にバジルを飾って完成です。
- キュウリとトマトのサラダ
材料
- キュウリ(2本)
- トマト(2個)
- 赤玉ねぎ(1/2個)
- フェタチーズ(50g)
- オリーブオイル(大さじ2)
- レモン汁(大さじ1)
- 塩・こしょう(適量)
- オリーブ(飾り用)
作り方
- キュウリとトマトを一口大に切り、赤玉ねぎは薄切りにします。
- フェタチーズを細かく砕きます。
- ボウルにオリーブオイル、レモン汁、塩、こしょうを入れて混ぜ、ドレッシングを作ります。
- 切った野菜とフェタチーズをボウルに入れ、ドレッシングで和えます。
- オリーブを飾って完成です。
- グリル野菜のバルサミコマリネ
材料
- ズッキーニ(1本)
- トマト (1個)
- 赤パプリカ(1個)
- 黄色パプリカ(1個)
- ナス(2本)
- オリーブオイル(大さじ2)
- バルサミコ酢(大さじ2)
- はちみつ(小さじ1)
- 塩・こしょう(適量)
- 新鮮なハーブ(バジルやタイムなど、飾り用)
作り方
- ズッキーニ、パプリカ、ナス、トマトを食べやすい大きさに切ります。
- グリルパンにオリーブオイルを熱し、野菜を焼き色がつくまでグリルします。
- 別のボウルにバルサミコ酢、はちみつ、塩、こしょうを混ぜてマリネ液を作ります。
- 焼いた野菜をマリネ液に浸し、冷蔵庫で30分ほど冷やします。
- 新鮮なハーブを飾って完成です。
- オクラとトマトのスープ
材料
- オクラ(10本)
- トマト(2個)
- 玉ねぎ(1個)
- にんにく(1片、みじん切り)
- チキンブロス(500ml)
- オリーブオイル(大さじ1)
- 塩・こしょう(適量)
- パセリ(飾り用)
作り方
- オクラとトマトを一口大に切り、玉ねぎはみじん切りにします。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、にんにくと玉ねぎを炒めます。
- トマトとオクラを加え、さらに炒めます。
- チキンブロスを加え、野菜が柔らかくなるまで煮込みます。
- 塩・こしょうで味を調え、パセリを飾って完成です。
これらのレシピは、夏野菜の栄養をたっぷりと摂取でき、ヘルシーな食事を楽しむのに最適です。ぜひお試しください。
いかがだったでしょうか。今回はこの辺で
また次のブログでお会いしましょう。
札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニック。