札幌駅、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。健康診断で中性脂肪(TG)が高いと指摘された方も多いのではないでしょうか。中性脂肪の基準値ってどれくらいなんだろう、中性脂肪が高いと何が悪いんだろうってみなさん気になりますよね。今回は中性脂肪とそのリスク、中性脂肪を下げる生活習慣について管理栄養士と糖尿病内科医の立場からブログにまとめてみました。このブログを読んで中性脂肪についての理解を深めて、生活習慣の見直しができれば幸いです。
1 : 始めに
健康診断では、さまざまな血液検査が行われますが、その中でも中性脂肪の数値は非常に重要な指標の一つです。このブログでは、中性脂肪とは何か、その役割、基準値、高い場合や低い場合のリスク、そして予防策や治療法について詳しく解説します。
2 : 中性脂肪の役割
中性脂肪(トリグリセライド)は、体内でエネルギー源として利用される主要な脂肪成分です。主に食事から摂取された糖質がエネルギーとして使われずに余った場合、肝臓で中性脂肪に変換され、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。これにより、飢餓時に備えたエネルギー貯蔵としての役割を果たします。
3: 基準値と健康リスク
中性脂肪の健康的な基準値は空腹時で30~149mg/dlとされています。150mg/dl以上になると高トリグリセライド血症と診断され、脂質異常症のリスクが高まります。逆に、30mg/dl未満はエネルギー不足を示しており、過度なダイエットや栄養失調の可能性があります。
4 : 中性脂肪が高い場合の病気リスク
- 動脈硬化:中性脂肪が多いと血液がドロドロになり、動脈硬化を進行させる原因となります。これにより、心筋梗塞や脳卒中などの重大な健康問題が発生するリスクが高まります。
- 脂肪肝:中性脂肪の過剰な蓄積は肝臓に負担をかけ、脂肪肝を引き起こすことがあります。放置すると肝硬変や肝がんのリスクも増大します。
- 糖尿病:高い中性脂肪値はインスリン抵抗性の増加と関連しており、糖尿病の発症リスクも上昇します
5 : 中性脂肪を正常に保つための生活習慣
- 食事:
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- 脂質の摂取量を調節し、特に飽和脂肪酸の多い食品は控えましょう。
- 糖質の過剰摂取を避け、全体的にバランスの取れた食事を心がけてください。
- アルコールの過剰摂取は中性脂肪の増加につながるため、節度を持って飲むようにしましょう。
- 運動:
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- 定期的な有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)を行うことで、中性脂肪を燃焼させ、血中の値を下げる効果があります。
- ストレス管理:
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- 過度のストレスはホルモンバランスを崩し、脂質の代謝を悪化させるため、リラクゼーションや趣味の時間を持つことが重要です。
- 定期的な健康診断:
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- 定期的に中性脂肪の数値をチェックし、異常が見られた場合は医師の診断を受けることが大切です。
中性脂肪は、健康状態のバロメーターとも言えます。健康診断でのチェックは、これらのリスクを早期に発見し、適切な生活習慣の改善や治療を行うために非常に重要です。皆さんも日々の生活の中で中性脂肪に注意し、健康な体を維持する努力をしましょう。
最後に当院の管理栄養士の考案した、中性脂肪が高いと診断された方に適した健康的な料理のレシピをご紹介しますね。
鶏胸肉のハーブ焼き
材料(2人分)
- 鶏胸肉:300g
- オリーブオイル:大さじ1
- ローズマリー(みじん切り):小さじ1
- タイム(みじん切り):小さじ1
- レモン汁:大さじ1
- 塩:少々
- 黒胡椒:少々
作り方
- 鶏胸肉は余分な脂肪を取り除き、一口大に切る。
- ボウルにオリーブオイル、ローズマリー、タイム、レモン汁、塩、黒胡椒を入れ、よく混ぜ合わせる。
- 鶏肉をボウルに入れ、よくマリネする。冷蔵庫で30分程度置く。
- オーブンを200度に予熱し、鶏肉を焼く。約20分間、または鶏肉が完全に調理されるまで焼く。
ブロッコリーとアーモンドのサラダ
材料(2人分)
- ブロッコリー:1株
- アーモンドスライス:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ1
- レモン汁:大さじ1
- 塩:少々
- 黒胡椒:少々
作り方
- ブロッコリーは小房に分け、サッと茹でて冷ます。
- ボウルにオリーブオイル、レモン汁、塩、黒胡椒を入れ、ドレッシングを作る。
- 茹でたブロッコリーとアーモンドスライスをドレッシングに和える。
中性脂肪を減らすのに役立つだけでなく、心臓病や糖尿病などのリスクを低減するのにも効果的です。オリーブオイルやナッツ類は健康的な脂肪を含み、鶏胸肉は低脂肪の良質なタンパク源です!!
今回はこの辺で、また次のブログでお会いしましょう。
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