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麻疹とワクチンの大切さ:最近の東京都内事例を踏まえて

札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。今回は麻疹とそのワクチンについてまとめてみようと思います

最近、東京都内で麻疹の2024年になってからの4人目の感染事例が確認され、公衆衛生の重要性が再度強調されました。この記事では、麻疹とは何か、その予防方法、特にワクチン接種の重要性について詳しく説明します。

麻疹とは?

麻疹(はしか)は、非常に感染力が強いウイルス性の疾患です。感染すると、高熱、咳、鼻水、発疹などの症状が現れ、免疫力がない人ではほぼ100%発症します。特に妊娠中の女性が感染すると、流産のリスクが高まることも知られています。

麻疹の予防

麻疹は空気感染するため、手洗いやマスクの使用では予防が難しいです。このため、ワクチン接種が最も効果的な予防方法とされています。日本では、麻疹のワクチン接種が子どものころに行われることが一般的で、生涯にわたる免疫を獲得できます。

ワクチン接種の重要性

ワクチン接種は、個人を守るだけでなく、集団免疫を形成して社会全体を保護する効果もあります。麻疹ワクチンは、1歳時と小学校就学前に2回接種することが推奨されています。多くの人がこのスケジュールに従っているため、日本では大流行を防ぐことができています。しかし、接種を受けていない人や、海外からの帰国者を通じて定期的に感染事例が報告されています。

最近の麻疹感染事例

2023年、東京都内で麻疹の感染者が確認されました。感染した2名は、新幹線内で接触したことが判明しています。これは、ワクチン接種の重要性を改めて示しています。特に国際的な移動が再開される中、麻疹のリスクは無視できません。

成人のワクチン接種

成人で麻疹ワクチンの接種歴が不明、または麻疹感染の既往が不明な場合、抗体検査を受け、必要に応じてワクチン接種を受けることが推奨されます。特に、大学や専門学校では、入学前や実習前にワクチン接種を指示されることがあります。麻疹は非常に感染力が強く、集団内での発生を防ぐためには、ワクチン接種が非常に重要です。麻疹ワクチンは、麻疹と風疹の混合ワクチン(MRワクチン)として提供され、ほとんどの日本人が幼少期に接種を受けています。しかし、ワクチン接種を受けていない人や、免疫が低下している成人は依然としてリスクがあります。

麻疹の流行を防ぐために

麻疹の流行を防ぐためには、社会全体でワクチン接種率を高める必要があります。特に、免疫が不確かな成人に対しては、抗体検査と必要に応じたワクチン接種が推奨されます。また、麻疹の感染が疑われる場合は、迅速に医療機関を受診し、公衆衛生機関に報告することが重要です。

まとめ

今回の東京都内での麻疹感染事例は、ワクチン接種の重要性を再確認させるものです。麻疹は過去に多くの人々を苦しめ、時には命を奪う病気でした。しかし、ワクチンの普及により、そのような事態を防ぐことができるようになりました。自身が接種したかどうか不確かな場合、または子供が適切な時期にワクチンを接種しているか不安な場合は、医療機関に相談し、必要な措置を講じることが大切です。社会全体でワクチン接種を支持し、実行することにより、私たちは麻疹の脅威から自分自身、そして大切な人々を守ることができます。

 

今回はこの辺で

さっぽ駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニック

小野渉