札幌駅、大通駅近くの小野百合内科クリニックの小野渉です。記念すべき１回めのブログは糖尿病についてまとめてみたいと思います。糖尿病と診断された方は、初めはどんな病気かよくわからないので戸惑うこともあると思います。今回は糖尿病内科医の目線から糖尿病について一緒に考えてみようと思います。このブログを最後まで読んで、糖尿病に対する理解を深めていただければ幸いです。

糖尿病とは、私たちの体が血中の糖、つまりグルコースを上手に扱えなくなる状態を指します。血糖値がずっと高いままだと、いろいろな健康上の問題を起こす可能性があります。普段は膵臓から出るインスリンというホルモンが血糖値をコントロールしてくれるんですが、糖尿病を持つ人ではこのシステムが上手く働かないんですね。

糖尿病が体にどう影響するか 糖尿病がちゃんと管理されないと、心臓病や腎臓病、目の問題や神経のダメージなど、さまざまな合併症を引き起こすリスクが高まります。怪我が治りにくくなったり、感染症にかかりやすくなったりして、日々の生活にも影響が出てきますよ。

第1章: 糖尿病の原因について

糖尿病にはいろいろな原因がありますが、大きく分けて遺伝的な要因と生活習慣の要因があります。

遺伝的な要因：糖尿病には遺伝的な要因が大きく関わっていることがわかっています。一部の遺伝的疾患では糖尿病になりやすいことがわかっています。。

生活習慣の要因

• 食事: たくさんのカロリーや脂肪、糖分を含む食事は、太りやすくしてインスリン抵抗性を高め、糖尿病のリスクを上げます。
• 運動不足: 定期的な運動は血糖値の管理や健康的な体重を維持するのに役立ちます。運動不足はその反対の効果があります。
• ストレス: 長い間のストレスも血糖値に悪影響を及ぼすことがあります。

第2章: 糖尿病の種類

糖尿病にはいくつかの主なタイプがあり、それぞれ原因や治療法が違います。

1型糖尿病

これは自己免疫疾患で、体の免疫システムがインスリンを作る膵臓の細胞を攻撃してしまいます。1型糖尿病の方は、一生インスリンを補給する必要があります。数日間で急激に発症するタイプから１０年以上かけてゆっくり進行するタイプまで幅広くあります。

2型糖尿病

これは、体がインスリンをうまく使えなくなることで起こります。糖尿病の糖尿病の95%は2型糖尿病で、主に大人に診断されますが、最近は子供たちにも増えています。

妊娠糖尿病

妊娠中に一時的に血糖値が高くなることです。出産後は通常、血糖値は正常に戻りますが、妊娠糖尿病の方は将来的に2型糖尿病になるリスクが高まります。

その他の特定のタイプ

 遺伝的な問題や膵臓の障害、あるいは薬剤によっても糖尿病は引き起こされます。

第3章: 糖尿病の診断

糖尿病の診断は主に血糖値の測定で行われます。以下は、一般的な診断方法です。

空腹時血糖値 少なくとも8時間の断食後に血糖値を測ります。126 mg/dL以上だと、糖尿病の可能性があります。

75gOGTT負荷試験 最初に空腹時の血糖値を測った後、糖分を含む飲料を飲んで2時間後の血糖値を再測定します。200 mg/dL以上だと糖尿病です。

HbA1c 過去2～3ヶ月の平均血糖値を見ます。6.5%以上だと糖尿病と診断されます。

ただしHbA1cのみで糖尿病の確定診断はできません。

第4章: 糖尿病の治療と管理

糖尿病の治療と管理は、タイプによって違いますが、目標は血糖値を正常範囲に保つことです。

1型糖尿病の治療 インスリンの補給が必要で、注射やインスリンポンプで体内に入れます。

2型糖尿病の治療 生活習慣の変更、食事療法、運動療法、経口薬、場合によってはインスリンなどの注射製剤を使います。

妊娠糖尿病の治療 食事の管理と運動が中心ですが、血糖値を下げるためにインスリン療法が必要な場合もあります。

第5章: 生活習慣の変更と予防

糖尿病の管理と予防には、健康的な生活習慣がとても大切です。

• おいしい健康食：たくさんの野菜や全粒穀物、繊維豊富な食品を使って、バランスの良い食事を楽しんでみてくださいね。
• 楽しい運動時間：週に150分、自分の好きな中強度の運動を見つけて、心も体も喜ばせましょう。
• 快適な体重キープ：自分にとって心地よい体重を保つことで、2型糖尿病のリスクを減らせますよ。
• ストレスと上手に付き合う：ストレスは誰にでもありますが、リラックスする方法を見つけることで、心も体も穏やかに保てます。

糖尿病というと聞こえは厳しいかもしれませんが、ちょっとした心がけで、とても健康的な毎日を送ることができます。医師や糖尿病に詳しい専門家と一緒に、自分にピッタリのプランを作ってみましょう。

糖尿病についてよく知り、適切に対応することで、糖尿病と上手に付き合いながら、生活の質をぐんと高めることができます。

今回はこの辺でまた次ぐのブログでお会いしましょう

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小野渉