札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。今回は糖尿病治療における食事療法の大事な指標である、食品交換表についてまとめてみたいと思います。
糖尿病の診断を受けた際、多くの患者さんは「具体的に何をどれだけ食べればいいのか?」という疑問に直面します。この疑問への答えとして、日本糖尿病学会から提供されている「糖尿病食事療法のための食品交換表」が役立ちます。この表を利用すれば、エネルギー計算を自分で行うことなく、適正なエネルギーでバランスの良い食事を計画することが可能です。
1. 食品の分類:6つの表
食品交換表は、日常的に摂取される食品を栄養素に基づき6つのグループに分類しています。これにより、食事の計画時にどの食品がどのグループに属するかを理解しやすくなっています。各グループは以下の通りです:
– 表1:穀類、芋類、炭水化物の多い野菜と種実類
– 表2:果物
– 表3:肉、魚介類、卵、大豆製品
– 表4:牛乳、乳製品
– 表5:油脂類
– 表6:野菜、海藻、きのこ、こんにゃく
2. 食べる量をはかるものさし
食品交換表では、80kcalを1単位と定義しています。これにより、食品の量を計算する際の基準が提供され、食事の管理が簡単になります。
3. 食品の交換
食品交換表を利用する最大の利点は、同じグループ内の食品であれば、エネルギーや栄養素が同等であるため、互いに交換が可能である点です。これにより、食事のバリエーションを増やしながらも、栄養バランスを維持することができます。
4. 1日の指示単位
食品交換表を使う際は、1日に必要なエネルギー量を単位で把握し、それを基にして食事を計画します。例えば、1日のエネルギーが1600kcalであれば、80kcalを1単位とすると、1日に必要なのは20単位となります。
まとめ
食品交換表は、糖尿病患者の食事療法の理解を助けるための有効なツールですが、最終的な目的は、適切なエネルギー量を摂取し、バランスの良い食事を実現することです。食品交換表を使うことで、食事療法が難しいという印象を持つことなく、日々の食生活に役立てることができます。もし使いこなすのが難しければ、主治医や栄養士に相談し、自分の食生活に最適なアドバイスを受けることが大切です。
当院では糖尿病の食事療法に特化した管理栄養士が勤務しております。もしよければお気軽にご相談ください。
今回はこの辺で、また次のブログでお会いしましょう
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