札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。年越しを終えたら、すぐにバレンタインデーですね。ダークチョコレートが健康に良い影響を与える、という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実は最新の研究で、ダークチョコレートを適度に摂取することで2型糖尿病のリスクを減らせる可能性があることが明らかになりました。今回は、その研究結果を糖尿病内科医の目線から分かりやすくお伝えします。
研究の内容
アメリカの大規模な調査で、約19万人の健康な男女を対象にした研究が行われました。日常的にダークチョコレートやミルクチョコレートをどれくらい食べているのかを調べ、その後数十年間にわたって糖尿病を発症したかどうかを追跡しました。
主な結果
- ダークチョコレートを食べる人は糖尿病になりにくい
週に5回以上ダークチョコレートを食べる人は、ほとんど食べない人に比べて糖尿病になるリスクが約20%低いことが分かりました。 - ミルクチョコレートでは効果が見られない
一方で、ミルクチョコレートをたくさん食べても糖尿病リスクの低下は見られませんでした。 - 摂取量が増えると効果もアップ
ダークチョコレートを週に1回増やすごとに、糖尿病リスクが約3%ずつ低下するという結果も出ています。 - 体重増加との関係
ミルクチョコレートを食べる量が多いほど体重が増える傾向がありましたが、ダークチョコレートではそのような影響は見られませんでした。
なぜダークチョコレートが良いの?
ダークチョコレートには「フラバノール」という成分が豊富に含まれています。この成分には以下のような効果があります:
- 抗酸化作用で体を守る
- 血流を良くする
- インスリンの働きを助ける
また、ダークチョコレートはミルクチョコレートに比べて砂糖が少なく、カカオが多いのも健康に良いポイントです。
どれくらい食べればいい?
食べ過ぎは良くありませんが、適量を守れば健康効果が期待できます。
- 1回30g程度のダークチョコレートを、週に5回くらい食べるのが理想的です。
- カカオ含有量が70%以上のものを選ぶと、より効果的です。
注意点
この研究は観察研究なので、因果関係が完全に証明されたわけではありません。また、調査対象は主に白人の中高年層であったため、他の年代や人種にも同じ効果があるかは今後の研究が必要です。
まとめ
ダークチョコレートを適度に食べることで、2型糖尿病のリスクを減らせるかもしれません。一方で、ミルクチョコレートはリスク低下に繋がらないだけでなく、体重増加の原因になる可能性があります。健康的な食生活の一部として、ダークチョコレートを取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献
最後にダークチョコレートを利用した低糖質なスイーツのレシピをご紹介します。バレンタインにぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
1. ダークチョコレートナッツバー
材料 (8本分)
- ダークチョコレート(カカオ85%以上):100g
- 無塩ナッツ(アーモンド、くるみ、ピスタチオなど):100g
- ココナッツフレーク(無糖):大さじ2
- シナモンパウダー:小さじ1/2
作り方
- ダークチョコレートを湯せんで溶かす。
- ナッツを粗く刻み、ココナッツフレークとシナモンパウダーを混ぜる。
- 溶かしたチョコレートにナッツを加え、よく混ぜ合わせる。
- クッキングシートを敷いたバットに平らに広げ、冷蔵庫で1~2時間冷やし固める。
- 固まったら包丁でバー状に切り分けて完成。
2. ダークチョコレートベリーパフェ
材料 (2人分)
- ダークチョコレート(カカオ80%以上):50g
- ギリシャヨーグルト(無糖):200g
- 冷凍ベリー(ブルーベリー、ラズベリーなど):100g
- エリスリトールまたはステビア(甘味料):小さじ2
- ミントの葉(飾り用):適量
作り方
- 冷凍ベリーを自然解凍し、甘味料を少量加えて軽く混ぜておく。
- ダークチョコレートを湯せんで溶かし、スプーンで飾り用に少量を残す。
- 器にギリシャヨーグルト、ベリー、溶かしたチョコレートを交互に重ねる。
- 最後に残したチョコレートをかけ、ミントの葉を飾って完成。
3. ダークチョコレートトリュフ
材料 (約10個分)
- ダークチョコレート(カカオ85%以上):100g
- 無糖アーモンドミルク:大さじ3
- 無糖ココアパウダー:適量
- エリスリトールまたはステビア(甘味料):小さじ1
作り方
- ダークチョコレートを湯せんで溶かし、アーモンドミルクと甘味料を加えてよく混ぜる。
- 粗熱を取ってから冷蔵庫で30分冷やし、生地を固める。
- 手で丸めてトリュフ状にし、ココアパウダーをまぶして完成。
また次のブログでお会いしましょう。
札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニック
院長 小野渉