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MCTオイルの効果的な使い方は?コーヒーに入れるだけで痩せる理由を徹底解説

札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。ダイエットや健康維持の分野で、MCTオイルという名前を耳にする機会が増えてきました。コーヒーに入れたりサラダにかけたりと手軽に取り入れられる反面、油を飲んで本当に痩せるのかと不思議に思う方も多いのではないでしょうか。実は、このオイルが持つ脂肪燃焼パワーや食欲を抑える働きについては、医学的にもしっかりとした根拠があります。本記事ではなぜMCTオイルがダイエットの強力な味方になるのか、その理由と効果的な使い方を内科医の目線から解説していきます。

一般的な油とは違うルートで運ばれて素早くエネルギーに変わる仕組み

私たちが普段の食事で使っているサラダ油やオリーブオイルなどは、体の中に入ると一度脂肪として蓄えられ、その後に必要に応じてエネルギーとして使われるという性質を持っています。これに対してMCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、消化吸収のスピードが非常に速く、摂取するとすぐに肝臓へと運ばれてエネルギーとして燃やされるという特別なルートを通ります。一般的な油に比べて約4倍も速くエネルギーに変わると言われており、体に脂肪として残る暇を与えずに消費されてしまうため、食べた油がそのまま体脂肪になりにくいという大きなメリットがあるのです。Possible Effect of MCT Oil on Fatty Liver Investigated!

健康に良いとされるオリーブオイルよりも体脂肪が減りやすいという研究結果

体に良い油の代名詞といえばオリーブオイルですが、ダイエットという点においてはMCTオイルの方が一枚上手であることを示す研究結果があります。過去に行われた臨床試験では、MCTオイルを摂取したグループとオリーブオイルを摂取したグループを比較したところ、MCTオイルを摂っていた人たちの方が、体重や体脂肪がより多く減っていたことが明らかになりました。特に、健康診断などで指摘されやすいお腹周りの内臓脂肪を減らす効果が高いことがわかっており、普段使っている油の種類を変えるだけでも、体の引き締め効果が期待できることが医学的に示唆されています。

脳の満腹中枢に働きかけて自然と食べ過ぎを防いでくれる効果

MCTオイルがダイエットに効く理由は、単に脂肪になりにくいからだけではありません。実は、摂取することで脳に「お腹がいっぱいだよ」という指令を送るホルモンの分泌を促してくれる働きがあるのです。朝食などにMCTオイルを取り入れると、その後の空腹感が和らぎ、昼食や夕食のドカ食いを自然と防ぐことができるという研究データも報告されています。ダイエットの最大の敵である空腹感を、我慢や根性ではなく、体の仕組みを利用してコントロールできる点は、長くダイエットを続ける上で非常に心強いサポートとなります。

脂肪を燃やす体質へと切り替えるためのスイッチを入れる役割

最近話題の糖質制限ダイエットとも、MCTオイルは非常に相性が良いことで知られています。人間の体は、糖分が不足すると体脂肪を分解してエネルギーを作ろうとしますが、MCTオイルはこの切り替えをスムーズにする着火剤のような役割を果たします。脂肪が燃えるときに作られるケトン体というエネルギー源を素早く作り出すことができるため、糖質制限中に起こりがちなエネルギー不足や倦怠感を防ぎながら、効率よく脂肪が燃える体質へと導いてくれます。まさに、痩せやすい体を作るためのスイッチを入れてくれるオイルと言えるでしょう。

まとめ

MCTオイルは、ただの流行りではなく、脂肪を燃やしやすくして食欲をコントロールするという確かな根拠を持った食品です。いつもの油をMCTオイルに変えるという小さな習慣が、無理のないダイエットを助け、理想の体型へと近づく第一歩となります。ただし、たくさん飲めば飲むほど痩せる魔法の薬ではありませんので、カロリーや体調には気をつけながら、賢く毎日の生活に取り入れていきましょう。まずは明日の朝のコーヒーやスープに、スプーン一杯のMCTオイルを足してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

最後によくある質問とその答えを載せてみました。参考になれば幸いです。

Q1. 1日にどれくらいの量を飲めばいいですか? A. 小さじ1杯(約5ml)から始めて、最大でも大さじ1〜2杯を目安にしましょう。 MCTオイルは消化吸収が非常に速いため、いきなり大量に摂取すると浸透圧の関係でお腹が緩くなったり、腹痛が起きたりすることがあります。まずは小さじ1杯からスタートし、お腹の調子を見ながら1〜2週間かけて少しずつ量を増やしていくのが安全です。

Q2. 加熱調理に使っても大丈夫ですか? A. いいえ、加熱調理には使わないでください。 MCTオイルは一般的な油に比べて「煙点(煙が出る温度)」が低く、炒め物や揚げ物に使うとすぐに煙が出て焦げ付いてしまいます。成分が変質する恐れもあるため、出来上がった料理にかけたり、コーヒーや味噌汁、スムージーなどの飲み物に混ぜたりして「生のまま」摂取するのが基本です。

Q3. 飲むタイミングはいつが一番効果的ですか? A. 「朝食時」または「運動前」がおすすめです。 素早くエネルギーになる特性があるため、朝に摂取することで午前中の活動エネルギーを確保し、脳を目覚めさせる効果が期待できます。また、運動の30分〜1時間前に摂取すると、脂肪燃焼効率を高め、スタミナを持続させる効果があると言われています。逆に、夜遅くに大量に摂るとエネルギーが余って眠りにくくなる場合があるため注意が必要です。

Q4. ココナッツオイルとは何が違うのですか? A. 「脂肪燃焼成分」の濃度が違います。 ココナッツオイルにはMCT(中鎖脂肪酸)が約60%程度しか含まれておらず、残りは一般的な油と同じ長鎖脂肪酸です。一方、MCTオイルはココナッツなどから中鎖脂肪酸だけを100%抽出・精製したものです。ダイエット効果や代謝アップを目的とするなら、純度が高いMCTオイルの方が効率的と言えます。

Q5. 油なのにカロリーを気にしなくてもいいのですか? A. カロリーはありますので、摂りすぎは禁物です。MCTオイルも油ですので、1gあたり約9kcalのエネルギーがあります。脂肪になりにくいとはいえ、今の食事にプラスして摂取するだけではカロリーオーバーになります。「サラダ油やドレッシングの代わりに使う」「間食のお菓子をやめてMCT入りコーヒーにする」など、1日の総カロリーが増えすぎないように置き換える工夫が大切です。

参考文献

  1. Weight-loss diet that includes consumption of medium-chain triacylglycerol oil leads to a greater rate of weight and fat mass loss than does olive oil. St-Onge MP, et al. Am J Clin Nutr. 2008.

  2. Effects of medium-chain triglycerides on weight loss and body composition: a meta-analysis of randomized controlled trials. Mumme K, Stonehouse W. J Acad Nutr Diet. 2015.

  3. Impact of medium and long chain triglycerides consumption on appetite and food intake in overweight men. St-Onge MP, et al. Eur J Clin Nutr. 2014.

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