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札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。みなさんは糖尿病になると爪に症状が出ると聞いたことはありますか？？糖尿病は血糖値のコントロールが難しくなる慢性的な病気で、全身にさまざまな影響を及ぼします。その中でも爪に現れる変化は、糖尿病の初期症状や合併症の一部として知られています。糖尿病が原因で血管が細くなり、手足などの末梢部分への血流が不足することで、爪に栄養が行き渡らずさまざまな異常が起こります。本記事では、糖尿病と爪の関係、初期症状として爪に現れる変化、さらに適切なケア方法について糖尿病内科の目線から詳しく解説します。
糖尿病と爪の関係
糖尿病により血糖値が高い状態が続くと、血管が細くなり末梢部分への血流が不足します。この影響で、手足の爪に栄養が届かず、爪の変色や形状変化、厚みの異常、さらには感染症のリスクが高まることがあります。爪に白く濁った部分や白い線が現れることがあり、これらは爪白癬（水虫菌による感染症）や爪肥厚（爪が分厚くなる状態）などの兆候です。巻き爪や陥入爪といった爪の形状異常も、糖尿病による血流不足や栄養不足が関係しています。また、これらの変化が進行すると、感染症や炎症が重症化するリスクがあり、早期に適切な対応を行うことが重要です。
糖尿病で起こり得る爪の症状とケア方法
巻き爪・陥入爪
糖尿病により爪に十分な栄養が届かないと、爪が正常に成長せず巻き爪が発生しやすくなります。さらに、深爪や不適切な靴の選択が巻き爪を悪化させる要因となることも少なくありません。巻き爪は皮膚に食い込み、炎症を引き起こす場合もあり、放置すると感染症や歩行困難に繋がる可能性があります。爪をまっすぐ切り、角を軽く丸める「スクエアオフ」の形に整えることが予防に効果的であり、自分の足に合った靴を選ぶことも重要です。巻き爪が悪化した場合は、医療機関での矯正や治療を受けるようにしましょう。
爪白癬（つめはくせん）
爪白癬は白癬菌（水虫菌）による感染症で、糖尿病患者は免疫力が低下しているため感染しやすく、悪化すると壊疽（えそ）に至るリスクもあります。感染が進むと爪が黄色く変色したり、割れたりすることがあり、見た目の変化だけでなく、痛みや不快感も生じます。爪白癬の予防には足を清潔に保つことが不可欠です。通気性の良い靴下を使用し、帰宅後は足を丁寧に洗い乾燥させる習慣を持ちましょう。感染が疑われる場合は、皮膚科で抗真菌薬による治療を早期に開始してください。
爪肥厚（そうひこう）
爪肥厚は爪が異常に厚くなる状態で、糖尿病による末梢血流障害がその主な原因とされています。爪が厚くなると、爪切りが難しくなるだけでなく、爪が割れやすくなり、割れた部分から細菌が侵入して化膿するリスクが高まります。爪肥厚が見られる場合は、無理に自分で爪を切ることを避け、専門の医療機関で適切な処置を受けることが望ましいです。さらに、長時間の圧迫を避けるために足に合った靴を選ぶことが予防の一環となります。
糖尿病患者が意識すべき生活習慣
糖尿病の合併症を防ぐためには、日々の生活習慣が大きな鍵を握ります。血糖値のコントロールはもちろんのこと、足や爪の健康を守るために以下の点を意識しましょう。適切な血糖値管理を行うことは、糖尿病性足病変を含むさまざまな合併症を予防するための基本です。規則正しい食生活と適度な運動を心がけ、血糖値の急激な変動を避ける食事選びを意識しましょう。
また、喫煙は血糖値を乱すだけでなく、血管を狭くする作用があり、末梢部への血流をさらに悪化させます。禁煙外来の利用を検討することも有効です。さらに、日々のフットケアを欠かさず行いましょう。爪や皮膚に異常がないか毎日確認し、乾燥を防ぐための保湿ケアも重要です。通気性の良い靴下を選び、靴のサイズや形状にも注意を払うことで足の健康を守ることができます。
まとめ
糖尿病による爪の変化は、糖尿病の初期症状や合併症の一環として現れる重要なサインです。これらの変化を見逃さず、早期に対応することで重症化を防ぐことができます。日々の観察と適切なケアを行い、健康な爪と足を維持しましょう。もし異常を感じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。爪は健康状態を反映する重要な指標です。糖尿病患者の方だけでなく、すべての方がフットケアを習慣化し、健康的な生活を送りましょう。当院ではフットケア外来を実施しています。是非ご来院くださいませ。
札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニック
院長 小野渉
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