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どっちが痩せる?糖質制限と脂質制限のダイエット効果を徹底比較

札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニックです。例えば、次のような極端な食事になっている方がいます。糖質を極端に控える一方で肉類や脂質の摂取量が増え、血中脂質の数値が悪化していた方や、脂質を避けるあまり白米などの主食に偏り、かえって体重が増えていた方などです。どちらかを極端に排除する食事法は、栄養バランスの偏りや継続困難につながることがあります。最新の医学研究では、一部の研究で低糖質食の減量幅が大きいというデータもあるものの、長期的な減量効果に大きな差はないと示唆されています。今回はそれぞれの特徴を論文とともに糖尿病内科医の目線から解説します。糖質制限と脂質制限、どちらが痩せやすいか。5年続けた私が論文で答えを出した|科学で痩せる研究所|30代パパの筋トレ×ダイエット

一部の研究における低糖質食の優位性

ダイエットの手段として、低糖質食はよく注目されます。肥満者322人を対象とした2年間の臨床試験では、低脂質食より低糖質食のほうが体重減少が大きく、HDLコレステロール値の改善も確認されました(Shaiら、2008)。しかし、この試験は参加者の86%が男性であり、低脂質食にはカロリー制限があった一方、低糖質食には明確なカロリー制限がないなど条件が異なります。そのため、この結果から単純に低糖質食がすべてにおいて優れているとは解釈できません。

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1年後の試験におけるほぼ同等の減量効果

食事の質を重視し、低脂質食と低糖質食を比較した別の大規模試験では、両者の減量効果に明確な差は認められませんでした。DIETFITS試験では609人を対象に、12か月後の体重変化が低脂質群でマイナス5.3kg、低糖質群でマイナス6.0kgで、群間差は統計学的に有意ではありませんでした(Gardnerら、2018)。どちらの食事が向いているかを遺伝子やインスリン分泌量から予測することも困難であり、少なくとも健康的な食品選択を重視したこの試験では、1年間の平均体重減少に明確な差は認められませんでした。ダイエット中の人も成功した人も!減量を表す英語フレーズ13選 | English Study Cafe~英語・英会話・TOEICの学習情報メディア~

糖質やインスリンによる食欲説明の限界

糖質を食べるとインスリンが分泌されて必ず過食になる、という説は単純化しすぎです。肥満や食欲のメカニズムはそれほど単純ではありません。少なくともこの短期試験では、糖質量の多い食事が必ずしも摂取エネルギーの増加につながるわけではありませんでした。Hall試験では、20人が最小限に加工された植物性低脂質食と動物性ケトジェニック食を各2週間摂取し、低脂質食期間の摂取エネルギーが1日平均689kcal少ない結果でした(Hallら、2021)。ただし、植物性・動物性など糖質量以外の条件も異なります。

多くの研究をまとめてもわずかな減量効果の差

多くのデータをまとめたシステマティックレビューも発表されています(Naudeら、2022)。この報告では、主に低糖質食と、糖質量が極端に少なくないバランス型糖質食を比較した複数の試験を分析しています。その結果、3〜8.5カ月の短期および1〜2年の長期のどちらにおいても、両者の体重減少の差は小さいと考えられます。心血管リスクの指標にも大きな差は確認されていません。特定の栄養素を極端に減らすよりも、無理なく続けられる方法を選ぶことが重要です。

※糖尿病治療薬を使用している方、腎機能が低下している方、妊娠中の方、摂食障害の既往がある方は、自己判断で極端な食事制限を行わないようご注意ください。必ず主治医に相談してください。

今日から実践できる具体的な食事法

無理のない健康的な減量を達成するために、まずは以下の取り組みから始めてみましょう。これらはあくまで具体例であり、実際の体格や治療内容によって調整が必要です。

・主食のご飯やパンの量を、現在の8割程度に調整する ・白米の量を調整したり、もち麦や雑穀米に変えたり、野菜やタンパク質と組み合わせて食べる ・揚げ物を食べる頻度を週に1〜2回程度に抑える ・毎食、肉、魚、卵、大豆製品などの主菜と野菜をセットで摂取する

患者様からよくあるQ&A

Q1. 糖質制限を始めるとすぐに体重が落ちるのはなぜですか。

A1. 糖質を控えると、体内のグリコーゲンと結びついていた水分が抜けるため、初期に体重が減りやすくなります。ただし、すべてが水分の減少だけではなく、食事量が自然と減る効果もあります。長期的な体重減少効果の差は小さいと考えられています。

Q2. 糖質制限と脂質制限はどちらが自分に向いていますか。

A2. 医学的にどちらが向いているかを事前に予測するのは困難です。ご自身の食習慣を振り返り、ご飯を減らす方が楽か、脂っこいものを控える方が続けやすいかを基準に選んでください。生活に取り入れやすく、継続できる方法を選ぶことが重要です。

Q3. 食事の質を高めるとは、具体的にどういうことですか

A3. 特定の栄養素を排除せず、肉や魚、卵、大豆製品などをバランスよく取り入れることです。また、食物繊維が豊富な玄米、もち麦、雑穀などの精製度が低い穀物や野菜を選ぶことで満腹感が得られやすくなり、結果として過剰なカロリー摂取を防げます。

まとめ

・一部の研究では低糖質食の減量幅が大きいというデータもありますが、全体的な差はわずかです。 ・1年以上の長期的な視点で見ると、平均的には長期の減量効果に大きな差は認められていません。 ・個人ごとの反応には幅があるため、続けられる方法と食品の質を高めることが重要です。

引用論文一覧

  1. Shai I, et al. Weight Loss with a Low-Carbohydrate, Mediterranean, or Low-Fat Diet. N Engl J Med. 2008;359:229-241. DOI: 10.1056/NEJMoa0708681

  2. Gardner CD, et al. Effect of Low-Fat vs Low-Carbohydrate Diet on 12-Month Weight Loss in Overweight Adults. JAMA. 2018;319:667-679. DOI: 10.1001/jama.2018.0245

  3. Hall KD, et al. Effect of a Plant-Based, Low-Fat Diet Versus an Animal-Based, Ketogenic Diet on Ad Libitum Energy Intake. Nat Med. 2021;27:344-353. DOI: 10.1038/s41591-020-01209-1

  4. Naude CE, et al. Low-Carbohydrate Versus Balanced-Carbohydrate Diets for Reducing Weight and Cardiovascular Risk. Cochrane Database Syst Rev. 2022. DOI: 10.1002/14651858.CD013334.pub2

自分に合った健康的な減量方法を相談したい方は、どうぞお気軽にご来院ください。当院では糖尿病や生活習慣病、肥満にお悩みの方を対象とした外来や、管理栄養士による栄養指導を行っております。

札幌駅近く、大通駅近くの小野百合内科クリニック 院長 小野渉

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